昔から身体を動かすことが好きで、フィットネスインストラクター、パーソナルトレーナーと並行し、スポーツ系専門学校の非常勤講師の経験もある 幸田 倫史 さん。専門学校を卒業後すぐにフリーランスとして独立するという、フィットネス業界では異例のキャリアを辿り成功しました。そんな幸田さんに今までのキャリアと今後の展望をお聞きしました。
幸田 倫史(TOMOFUMI KODA)
フィットネスインストラクター / パーソナルトレーナー 生年月日:1995年3月14日生まれ 出身地:神奈川 活動エリア:東京 ▼活動実績 ・スタジオレッスン(週に7本) ・パーソナルトレーニング(5〜8人) ・専門学校講師 ・FITNESS SALONの運営 (単発のイベントは依頼を頂いた場合は積極的に行っています。)
自分もあの舞台に立ちたい、気づいたらフリーランスだった。
__幸田さんの今までのキャリアを教えてください。
幸田:初めはテニスコーチを目指して専門学校に進学しました。ですが、入学してすぐに父を事故で亡くしてしまい、そこからなぜかテニスを楽しく感じなくなってしまいました。学校を辞めて働こうかとも思いましたが、学校自体は好きだったし、何よりもスポーツ業界から離れて仕事をすることで、自分らしさが失われてしまうのではないかと感じました。
__その後はどうしたんですか?
幸田:身体を動かすことには何かしら関わっていたいと思ったので、今までのテニスコーチコースからエアロビクスインストラクターコースに進路を変更し、フィットネスインストラクターとしてのキャリアをスタートしました。
グループエクササイズの勉強を経て、就職活動では有難いことにフィットネスクラブを中心に数社から内定を頂きました。
__すごいですね。そのまま会社員としてのキャリアも十分築けそうですが。
幸田:実は、フリーランスになる大きな転機がありました。どの会社にしようか悩んでるタイミングで、『FITNESS COLLECTION』というエアロビクスのイベント情報を耳にして、ちょうど時間もあったので行ってみたんです。そしたらものすごく格好良くて…全身に衝撃が走ったようでした。自分もいつか必ずあの舞台に立ちたいと。イベントが終わる頃には会社員という選択肢はきれいさっぱりなく、フリーのインストラクターになろうと心に決めていましたね。
__そのイベントがきっかけでキャリアチェンジを果たしたのですね。
幸田:そうです。家族や友人、学校の応援もあり、自信を持ってフリーでのキャリアをスタートさせることができました。フリーになって3年目の国内コンテストで入賞したことをきっかけに専門学校から声をかけていただけたり、インストラクター・トレーナーのオファー型求人メディア「FITNESS SALON」の立ち上げに関わったり、色々な方との縁でここまで来ることができました。
__お仕事をいただくコツは何かあるのですか?
幸田:チャンスを頂いた時が勝負だと思っています。僕の場合は、チャンスに直面した時に自分に求められている事は何かを考え、全力で打ち返すということを続けてきました。そうしているうちに自分の役割や得意な事が徐々に見えてきて、さらにレベルアップを重ねているうちに様々なお仕事を頂けたという感じです。
現場のレッスンはとても大事だし、インストラクターのあるべき姿だと思います、ですが、キャリアの選択肢は様々ですし、築き方もたくさんの選択肢があると思っています。
目指すのはフィットネスの教育者
__今後、幸田さんの目指すキャリアを教えてください。
幸田:まずは、FITNESS SALON運営などといった今頂いている仕事で成果を出したいです。もちろん、インストラクターとしてのレッスンも妥協せずに。「フィットネスの教育者といえば、あの幸田」と言われる存在になることが最終的な目標ですね。
あと、これからはよりインストラクターが働きやすく一般的にも受け入れられるような…今までよりも一歩踏み込んだ活動も視野に入れていきたいです。
__なぜそう感じたのでしょう?
幸田:僕、フィットネス業界のことが大好きなんですよ(笑) だからこそ、この業界に関わってる人にはもっと働きやすく、インストラクター・トレーナーという職業を諦めないという選択肢を提供したいです。そういった活動をし続ければ業界に興味がある僕より下の世代の子達が希望を持って業界に入ってくれるのではと思ってます。
インストラクターという職業に、より選択肢があっていいと思うんです。一言に「フィットネスの現場」と言っても、何もフィットネスクラブだけじゃありません。僕の場合は株式会社でも働いてますが、全部僕の本職であるフィットネス領域での仕事です。
インストラクターだからこそ持っている知識や経験を活かせる場所って実はもっとあって、自分の出来ることが少しずつ広がっていくのと同時に、価値観が明確になることで挑戦出来る範囲も広がってきます。より能動的に多くの活動をして、インストラクターならではの働き方、選択肢を出せるようにしていけたら、もっとこの業界が面白くなるんじゃないかなと思います。
__なるほど。ありがとうございました!
自分の価値観が確立化していれば、現場以外でも思い切り活躍できる。フィットネス業界の未来を本気で考え、長い目で見ることが出来ているからこそ出てくる言葉なのかもしれません。終始明るくインタビューに答えてくれた幸田さん。今後のフィットネス業界が彼によってどう変わっていくか、今から楽しみですね。(中野)