子供のころ、サッカーと空手に力を注いでいた濱野さん。しかし、高校に進学するも、3ヶ月で退学し、アルバイトに明け暮れる日々。18歳になり、キャバクラで働き始め、途中からは昼職に就きたいと思い、自分の好きなこと・やりたいことを見つめ直す。そこで頭に浮かんだ選択肢は「料理・運動・子供」という3つのキーワード。その中の「運動」を仕事にすべく、フィットネスクラブの仕事に就き、濱野さんの人生が大きく動き出した。
濱野 汐梨( SHIORI HAMANO )
パーソナルトレーナー 生年月日:1995年10月18日 出身地:埼玉県 活動エリア:東京 ▼活動実績 REGBODYパーソナルトレーナー ▼資格受賞歴 NESTA PFT認定資格 2017 NPCJ BEEF SASAKI ウィメンズアスリートモデル5位 2019NPCJ JAPANOPEN BIKINI NOVICE出場 空手初段 全国大会組手準優勝 サッカー(GK)全国選抜
中卒、キャバクラ・・やりたいこともなく過ごしていた日々
__最初に学生時代はどんなことをされていたのか教えてください。
濱野:高校生活は3ヶ月で終わりました(笑)仲の良い友達と同じ高校に進学したのですが、関係がこじれてしまって…しかも3年間クラスが変わらないんですよ。あと、同時期に芸能の仕事を始めたこともあって辞めちゃいました。なので、最終学歴は中卒です(笑)
__スポーツは何かされていたんですか?
濱野:サッカーと空手をやっていました。サッカーは小4から高校1年くらいまでやっていて、空手は4歳から中学3年までやってましたね。ただ、途中から遊びに走ってしまい、スポーツ推薦ではなくて一般試験で高校に進学しました。
__高校を3ヶ月で退学されたあとは、芸能の仕事以外に何かされていたんですか?
濱野:アルバイトをしてました。居酒屋、ラーメン屋、コンビニ、パチンコ屋、ガソリンスタンド、ピザ屋…色々やりましたね。コンビニはほぼ全て制覇しました(笑)そこから18歳になったときに渋谷のキャバクラで働き始めました。
__上京されたんですか?
濱野:いや、まだ地元のガソリンスタンドで働いていたので渋谷まで通ってました。朝の8時〜20時くらいまでガソリンスタンドで働いて、夜の22時〜3時くらいまでキャバクラで働いてました。20歳からはキャバクラ1本になりました(笑)
__ハード過ぎる生活ですね…当時やりたいこととかあったんですか?
濱野:特にないですね。30歳くらいまでキャバクラで働くつもりでした。
__そうなんですね。なぜパーソナルトレーナーになったのか、今からの話が楽しみです。ちなみにその頃は運動をしていたんですか?
濱野:全くしてなかったかな。体はお酒とラーメンでできてました(笑)だから普通に太ってましたね。
好きを仕事に。アルバイトでフィットネスクラブへ転職
__ちょっと想像がつかないんですけど、何がきっかけでパーソナルトレーナーを目指したんですか?
濱野:そもそもキャバクラはずっと続けられる仕事ではないので、途中からはキャバクラを辞めて昼職に就きたいなと思ってたんです。そんなときに、自分の好きなことって何だろうと考えたときに「料理と運動と子供」が好きだなと思って。なので、レストランで働くか保育士になるか…いろいろ考えていたんですけど、アルバイトとしてフィットネスクラブで働くことにしました。
__おー、ここがパーソナルトレーナーへの第一歩なんですね。フィットネスクラブではどんなことをされていたんですか?
濱野:最初は子供にプールや体操を教えていました。並行して社内資格を取得してパーソナルトレーナーのお仕事も少しずつ始めていきましたね。
__その頃からパーソナルトレーナーを目指し始めたのでしょうか?
濱野:そうですね。自分自身も昔は太っていて、コンプレックスだったんですね。それを変えてくれたのが筋トレだったので、これを本職にしようって決意しました。ただ、アルバイトの場合、働ける時間が限られてしまっていたので好きなだけ働くことができず、かと言って正社員になるメリットも見出せずにいたので、知り合いのパーソナルトレーナーから紹介してもらったパーソナルジムに転職しました。
いざ、パーソナルトレーナーへ。苦悩の体験とREGBODYとの出会い
__ではそこから本格的にパーソナルトレーナーとしての道を進まれていったんですね。
濱野:前職で多少の経験はあったんですけど、ほぼ未経験の状態で入社して最初の3ヶ月くらいは雑用の日々でした。例えば、他のトレーナーのセッションが終わったらプロテインを出したり、掃除をしたり…あとはトレーナーが教えているのをひたすら見学するという…。直接トレーニングを教えてもらえず、独学で学ぶ感じでしたね。ジムの考え方も糖質制限をさせるだけで、それ以外のアプローチが分からなかったんです。お客様によって悩みは違うので、本来はその人にあったメニューを組みたいんですけど、それが分からないのでほとんどワンパターンのメニューを繰り返し提供していました。
__ほぼ独学に近い状態ですね。
濱野:研修をして欲しいとお願いしても、忙しくてできないということだったので、これだとヤバいと思って自分がパーソナルジムに通って学ぶことにしました。結局、そこのパーソナルジムに転職することにしました。
__そこはお知り合いのパーソナルジムだったのですか?
濱野:もともとパーソナルジムを紹介してくれた人が、そこに転職をしていたのでその人についていった感じですね。
__そうだったんですね!
濱野:転職先では、今の濱田代表と森崎がいて、主に二人からミッチリと基礎を教えていただきました。ただ、トレーナー同士がコミュニケーションを取る機会というのは少なくて、マンションの一室でやっていたので、入れ替わり立ち替わりでセッションを行っていましたね。そうこうしているうちに、濱田と森崎が退職してREGBODYを立ち上げたんです。私は二人を尊敬していたので、どうしてもREGBODYに入りたくてジョインさせていただくことになりました。
尊敬する人と仕事ができる喜び。REGBODYの強みは向上心とチーム力
__お二人のどんなところを尊敬されているのですか?
濱野:一番は人間力です!上司としてもトレーナーとしても人としても尊敬しています。自分のことでなく常に周りのことを考え、それに対して深く考えアクションを起こしていく。相談したときに答えではなくヒントを教えてくれて自分を成長させてくれる。そして自分はまだまだと思う謙虚さを持っていて向上心を持ってるからこそついていきたいと思います!
__濱野さんもトレーナーとしてバリバリ指導をされていると思いますが、今でもお二人から教わることはあるのですか?
濱野:もちろんあります。研修制度が充実していて、未経験だとデビューまでに半年くらいかかりますね。一つ一つ基準があるので、それを全部クリアしないとデビューはできないので。最初に主任のテストがあって、その後に代表のテストがあります。指導力はもちろん、立ち振る舞いや器具の動かし方、フロントでのお客様への対応まで全てにおいてテストがあるんです。これがあるからこそ、全体のレベルがすごく高くて成長できる環境になっていると思います。
__お客様に対しての責任と妥協を許さない姿勢が素晴らしいですね。
濱野:結果的にREGBODYはチーム力が凄いですね。向上心を持った人しかいないし、毎週全体で勉強会も行っているので、すごく成長できます。一般的なパーソナルジムだと個人個人に任されることが多いと思いますけど、ここではチームみんなでレベルを上げていける環境ですね。事務所があるので毎日顔を合わせてコミュニケーションを取ることもできますし、上司が常に勉強している姿勢を見せてくれるので、こっちも頑張らなきゃって思わせてくれます。
__パーソナルジムによって考え方とかやり方は違うのでしょうか?
濱野:だいぶ違いますね。デビューまでのプロセスも違いますし、糖質制限を過度にさせるジムもあれば、REGBODYのように糖質制限に頼らないやり方もありますし。あとは、セッションだけやっていれば、それ以外の時間は自由というジムは多いと思いますが、REGBODYだとセッション以外の時間も自分の強みを活かした仕事をします。私の場合は、SNSやGoogleマイビジネス、イベント企画などの運営を担当しています。
やっと見つけた自分の居場所。目標はREGBODYで自分の店舗を持つこと
__お仕事をする上で、心がけていることってありますか?
濱野:今までは何かを意識して仕事をするってことがなくて。REGBODYは親会社があって、共通の理念やポリシーがあるんですけど、それをすごく意識するようになりましたね。
人間力を磨くこと、日々考えながら仕事をすること。いろんなことを意識して仕事することで、お客様と向き合って仕事ができるようになりました。前職時代までは、正直ただセッションをこなしているだけでお客様のこともあまり知らない状態でしたが、今ではお客様のプライベートや休日の行動なども把握し一人一人にしっかり向き合いお客様のために何ができるか考えるようになりました。それによって以前よりも信頼関係を気付けるようになったのかなと思います。
__今後はどんなキャリアを歩んでいきたいですか?
濱野:今はREGBODYでずっと働きたいと思ってます。具体的には、今後店舗展開していくにあたって、店長になってREGBODYの中で自分の店舗を持つことが目標です。そのためにも、人間力を磨く必要があるし、指導力も磨く必要があるし、やらなければいけないことがたくさんあるけど、そこをやりがいに変えて成長していきたいと思っています。トレーナーとしては、お客様が自分を頼ってくれて自然とついてきてくれるような状態、お客様の居場所になりたいですね。
__ありがとうございました!
【編集後記】
以前の職場では、継続率が10〜20%程度だったのが、今では80%の継続率を実現しているとのこと。これは濱野さんの努力はもちろん、REGBODYのチーム力やレベルの高さが窺い知れます。組織として最低限のレベルを担保する仕組み、常にレベルを上げていく仕組み、そして何よりも、トレーナーさんの仕事に対するモチベーションが高さが分かります。取材中も、REGBODYのことを楽しそうに語ってくれ、REGBODYを好きなことがヒシヒシと伝わってきました。
自分の人生を思い通りにするために、そして自分らしく生きるために未来の自分を想像し、それに向かって努力をする。それを繰り返すことで更に成長していく。そこに仕事のやりがいを既に見出している若干24歳の濱野さん。恐るべしです。