パーソナルトレーナーって何歳まで働けるの？

パーソナルトレーナーの仕事は年齢制限はある？

パーソナルトレーナーの仕事は何歳ぐらいまでできるのか？これは業界にこれから転職を考えている方も、気になるところだと思います。私が転職した、今から16年ぐらい前と言うとパーソナルトレーナーという職業も、世間ではほとんど知られていませんでした。最近では、パーソナルジムと言うとボディメイク系のジムも多いと思うので「若い人の仕事」と言うイメージがあるかもしれません。しかし40~50代のパーソナルトレーナーも多く、イメージより年齢層の幅が広いと思います。

他業種と比べて新しい業界ではありますが、やり方次第では長く働くことができる仕事だと思います。経営者やマネジメントの役割として立場を変えるだけで60代以上でも、業界の中で活躍している方もいらっしゃいます。また20～25歳くらいの若年層でも、早くからこの業界に目をつけ、若さの強みを発揮して活躍している方も多いと思います。年齢を重ねても、 いつまでも若々しい方はパーソナルトレーナーとして活動していきやすいと感じます。年齢に関係なく活躍しているトレーナーは、歴年齢だけではなく、少しでも外見及び内面が若く保てるように努力されています。個性を活かし、ニーズに合わせた取り組みで働ける業界だと思います。

激しい運動はできないといけないの？

パーソナルトレーナーと言うと、 一般の方よりは体力が必要なイメージがあるかもしれませんが、実は激しい運動を続けなければいけないということはありません。例えばエアロビクスのインストラクターでしたら、45分もしくは60分間動き続けなければいけないインストラクションが多いと思います。

しかしパーソナルトレーナーは、クライアントのトレーニングの指導やモチベーションアップのための声掛けなど、直接的に自分が動くことは必要でないケースもあります。もちろん、トレーニング指導に説得力を持たせるために、日頃の自身のトレーニングというのは必要ですが、年齢相応の体力でも継続しやすい仕事だと思います。

パーソナルトレーナーができるレベルの勉強をした方なら、パーソナルトレーニングジムやフィットネスクラブだけではなく病院・福祉施設・介護・リハビリ施設まで、年齢層が高い層の施設でも、運動指導が行えます。有料老人ホームで車椅子や寝たきりの状態にならないようなトレーニング指導をしているパーソナルトレーニングサービスもあります。

このような施設では、パーソナルトレーニング指導というより、リハビリ指導のウエイトが高く、ハードな運動指導はありません。私は年齢関係なく、動作を伝えられる指導者が理想だと思っています。しかし年齢とともに若い時と同じ動きをするのは困難です。ですから指導中に、見本となるように最低限のデモストレーション能力は維持できた方がいいと感じます。

パーソナルトレーナーが必要なのは、あくまでも、クライアントの能力を向上させることです。そこにフォーカスすれば、若いクライアントと一緒に動き続けられなくても、立派な仕事になります。これらの理由から、激しい運動ができなくても、パーソナルトレーナーとしては十分活動できます。 

コンテストに出るような身体でなくてもOK

パーソナルトレーナーの仕事は、 ジムによっても変わると思いますがコンテストに出場するような圧倒的な筋肉量がなくても務まる仕事です。私が知っているケースでは、年配のクライアントが多いフィットネスクラブでは、腰痛・膝痛の疾患のリスクを配慮したトレーニング指導をしてもらいたいというニーズが多いと聞きます。

私がパーソナルトレーニング指導を行う24時間フィットネスクラブでは筋トレを今までやったことがない女性からのご依頼が多いです。 男性と比べて、女性は筋トレ経験の無い方が多いと思います。パーソナルトレーナーが指導するような正しいフォームではなく、自己流でなかなか効果が出ないというご相談をよく受けます。そのため、基礎的な種目でも、指導能力さえあれば、トレーニング指導を受けたい対象者は多いと思います。

このように、パーソナルトレーニングもニーズに対して価値を提供ができれば、凄まじいトレーニングをしていなくても、パーソナルトレーニングとしてのニーズは多いと感じています。 但し、圧倒的な筋肉量の男性トレーナーや、女性が憧れるようなスタイルを維持している女性トレーナーは、インパクトも強く、集客面でかなり有利と言えます。最近ではストレッチ系のトレーナーや、機能改善が得意なトレーナー、アスリートのパフォーマンス向上が得意なトレーナーなど個性を活かしたパーソナルトレーニングを実施されている方も増えてきました。

全てのパーソナルトレーナーがフィージーク、ボディビル選手にように競技として体を鍛える必要はなく、自分の得意なポジションをアピールすべきです。 筋肉がつきやすいというのは、ある程度遺伝的な要素も高いです。敢えて不利なポジションで競争するよりも、ご自身の適性を見極めた選択をする必要があると思います。

流行に乗らずに、息が長いパーソナルトレーナーになるには？

私がこの業界に入り、16年になりますが、トレーニングもトレンドがあり、その時の選択次第で、その後のキャリアは大きく変わります。そして、ブームに乗って、成功した方。また、その後ブームが終わって衰退しているトレーニングも多く見てきました。そこで気をつけなければいけないのが、その流行りのトレーニングは意味のあるトレーニングなのか？ということです。仮に今流行っていても、何かをきっかけに効果が疑われることがあるかもしれません。 

そこで、運動生理学や医学的な基礎知識の知識を持っていれば、常にアンテナを張り、本当にこのトレーニングがクライアントにとって必要なのか？自然に考えることができるはずです。「安全性は大丈夫なのか？」「本当に効果があるのか？」といった2点を私は常に考えます。

トレンドのトレーニングやダイエット法も、実は科学的根拠がなく、高額の割に効果がない！といった情報がSNSなどで流れると一時的にもてはやされているトレーニングでも、悪い噂は想像以上に早く廃れていきます。新しいメソッドや最先端のトレーニング器具が流行り始めた時に、運動生理学や最先端のトレーニング科学を学んでいる人でしたら、効果があるのかを精査できます。

クライアントの利益は、パーソナルトレーナーにとっても一番のインセンティブだと私は考えます。クライアントのトレーニング効果をしっかり出し、継続的な運動を提案できるような運動指導者は、中長期的に必ず求められる存在だと信じています。買い手よし・売り手よし・世間よしという「三方よし」の精神が大事です。社会に貢献できてこそ、 パーソナルトレーナーという仕事が生涯の仕事になることは間違いないと思います。 

専門性が高いスキルを持ったパーソナルトレーナー

私はプロフィールにも書いてあるとおり、 整体院経営をしながらパーソナルトレーナーも行なっています。パーソナルトレーナーの世界では、腰痛・膝痛などの改善するコンディショニングに関しては、専門スキルを提供しております。クライアントの関節の動きをチェックしたり、ROM( 関節可動域 )の拡大する技術がセッション時の強みになっています。

高齢化社会なので、今まで以上に安全に配慮したトレーニング指導やコンディショニングが必要になってきています。専門性があり、自分独自の売りをアピールすることでライバルとバッティングせず、競争者のいない新しい価値を創造できるのだと感じています。筋トレ以外にも提供できるものがあると、年齢とともに体力が衰えても継続しやすいと思います。

独立志向を持ち、常に準備すること

長く業界に生き残るために、 起業・独立志向の考え方は早くから持っておいた方がいいと思います。運良く、条件の良いフィットネスクラブやパーソナルトレーニングジムに就職できたとします。しかし今回のコロナの件で、いつ雇用が切られるか分かりません。すぐに独立が得策とは言えませんが、独立志向があれば、いざという時に自分の力で道を切り開くことができます。

起業はリスクが伴います。用意周到に準備を重ねてから独立しないと廃業したり、借金を負う可能性すらあります。 事業計画書・経理の知識・プロモーションや価格設定・雇用の仕方・法律や契約の知識・広告運用など、勉強することがかなりあります。しかし、ビジネス書を読めば、経験を積まなくてもある程度の基礎知識は得ることができます。

常に独立思考を持ちながら働いてる人は仕事をする姿勢が全く違うと思います。最初から、経営者視点を持っている人は少ないのですが、できるだけ早いタイミングから、会社の利益や貢献を考えて行動することをオススメします。若い時からその感覚を持っている方は、雇用されていても重宝され、独立してもすぐに軌道にのれる自信が養われます。パーソナルトレーナー業界で長く働きたい方は、自立したマインドを意識することで、今回の新型コロナのような不測の事態にも対応しやすいと思います。

身の丈にあった環境を選ぶこと

私の経験の中で2008年リーマンショック・東日本大震災・そして今回の新型コロナと10数年で3度も未曾有の不況・不安な日々を経験してきました。そう考えると、10年間の中で、イレギュラーな思いもよらない危機というのは常にあり得ることだと想定しなければいけません。自分の現在の実力を客観的に考え、身の丈にあった選択というのを常に意識していかないと業界では生き残れないかもしれません。

私自身もスタッフを雇用した際に教育の労力や、人件費などの経費が思った以上にかさみ苦労した記憶があります。また、最近多くの企業が、新型コロナの影響で売上げ減り、あらゆる業種で家賃などの固定費が払えないと問題になっています。そのような災害や健康の問題は、絶対安全という言葉はなく、リスクヘッジについて考えておくべきだと思います。

「蟹（かに）は甲羅に似せて穴を掘る」と昔から言います。大きな蟹と小さな蟹では住む穴が違うと考える必要があります。パーソナルトレーナーも同じです。実力がつき、売上げが上がれば自然とステージが上がります。最初から、無理な選択をするよりも、力量にふさわしい言動が、やはり長きに渡り業界に残るには必要なファクターかもしれません。

パーソナルトレーナーの将来性と多様な働き方

私が、常に意識していることがあります。それはインプットとアウトプットを常に繰り返すことです。もちろんパーソナルトレーニングのセッション中に、気づきや経験値が増えることで学んでいけることもあります。しかし自分が経験したことのない局面というのも常に想定しなければいけないと思っています。

私が常に意識しているのは臨床実験によるエビデンスに沿った運動指導です。私が体育大学に入学し、運動生理学、解剖生理学、運動心理学、体育社会学、トレーニング論など30年前に初めて学びました。今のトレーニング科学は当時からすると考えられないほど進化しています。パーソナルトレーナーの中でも更に細分化されて、専門分野が特化されてきており、セミナーや教材などが豊富にあり、やる気さえあれば、学びやすい環境が揃ってきております。

そして現在、新型コロナウイルスの自粛により、体の問題や心の問題が発生すると思います。フィットネス業界もかなりの変化が求められます。そのため、10年間かかって進化すると思われたオンライン化が、もしかしたら1年くらいのスパンで成長する可能性すらあります。すでにZOOMなどを使ったオンラインパーソナルトレーニングと言う新しいサービスも、ネットの記事でしばしば見ます。

そのような情報革命が今急速に起こっており、変化に対応できないと、事業継続が難しくなる可能性があります。個々の顧客の要望を汲み取り、失客を防ぎ、業績アップにつなげる必要があります。それには、今まで以上にオフラインとオンラインを融合し、興味・関心・行動に合わせてサービスを最適化させていく流れになると思います。年功序列や終身雇用がないパーソナルトレーナーの仕事は、1人1人が自分の価値観と向き合い、自分自身で管理していかなくてはいきません。

現代では、社会情勢から、あらゆる仕事で「年功序列」が崩れ、リーダーシップ・コミュニケーション力・専門スキルが問われてきています。それらをチャンスと捉えれば、パーソナルトレーナー業界の後発組の方でも成功できる可能性が大いにあると感じています。

※パーソナルトレーナーを目指している方は、まずは資格を取得しましょう。パーソナルトレーナー養成スクールへ通えば最短2ヶ月で取得も可能です。オススメのスクールをまとめてありますので気になる方はご覧ください。ページから資料請求も可能となっております。
>>おすすめのパーソナルトレーナー養成スクールまとめ