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【これを知っておくと現場で生かせる】ストレッチの種類と行なうタイミング

寄稿

2021.12.27

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「トレーニングで大切なことはなんですか?」という質問をされたときに、何と答えるのが正解でしょう。 トレーニングのフォーム、重り、回数、トレーニング頻度、トレーニングの種目継続、、など大切なことは様々ですが、身体を効率よく変えるために必要なことは『ストレッチ』です。ストレッチと聞くと、怪我の予防が目的の一番にあげられることが多いですが、実はそれだけではありません。種類や行なうタイミングによって、もっと多くの意味があるんです。ストレッチはやった方が良い、身体を柔らかくするものというのが皆さんの認識で多いと思いますし、もちろんそれも正解です。 しかし、ストレッチをしている人の多くは、なんとなくやっているのではないでしょうか。今回はストレッチを細かく分けてその一つひとつを解説していきます。

【1.ストレッチの役割
】

ストレッチにはさまざまな目的と用途があります。

一つ目はケガの予防です。
運動前後や日頃の生活習慣にストレッチを取り入れることで予防につながります。

もう一つは、皆さんがよくご存知の身体を柔らかくするということです。
ストレッチを行うことで筋肉の柔軟性が上がり、関節可動域が広がることによって、いわゆる身体が柔らかくなるという状態になります。ただ、すごく誤解が多いなと思うのが、ストレッチをすることによって筋肉の伸びる範囲がどんどん広がって身体が柔らかくなると思っている方がいるということです。筋肉が伸びたから柔らかくなるわけではないということを覚えておきましょう。筋肉の伸びる範囲は、そこまで個人差があるわけではありません。

ストレッチを続けた方は、最初は痛かったのにだんだん痛みが消えてある日からより遠くまで伸ばせるようになったという経験があるのではないでしょうか?それを、筋肉が柔らかくなって伸びるようになったと思ってしまっているのです。でも実際は、毎日ストレッチを繰り返すことで脳がそれを記憶していき、この動きならもう少しできるなということを筋肉が覚えていくようになります。その結果、筋の柔軟性が上がり関節可動域が広がって、身体が柔らかくなるという状態になっています。

(なぜ怪我の予防になるのか)

筋肉が柔らかくなり、可動域が広がるとなぜ怪我の予防に繋がるのでしょう。例をあげて説明していきましょう。

まずは冷凍されてお肉を想像してみてください。冷凍庫から取り出したお肉をテーブルの上において、金槌で強く叩いてみましょう。お肉はどうなるでしょうか。硬いので強い衝撃を加えると割れてしまいますよね。筋肉で言うと、これが筋損傷や肉ばなれに近い状態になります。硬い状態で筋肉に負荷が加わると、怪我をしてしまうという例になります。

一方でその反対はどうでしょう。冷凍されたお肉を取り出して、しっかりと解凍させます。当然お肉は柔らかくなりますよね。その状態で、先ほどと同じように金槌で強く叩いてみましょう。どうなるか想像できますでしょうか。そうです、グニュっと金槌を吸収してしまい、お肉が割れることはありません。このような現象は、人間の筋肉でもありえることなんです。ストレッチなどのウォーミングアップをしっかりと行なっていない場合は、冷凍されたお肉と同じ状態のため、急にトレーニングをしたり走り始めたりすると、衝撃に耐えきれず筋肉に過度な負荷がかかってしまいます。

逆に、ストレッチをして筋肉の可動域をあげ柔らかくしておくと、解凍されたお肉の状態になり、過度な負荷が筋肉にかかることも防ぐことができます。そうすると筋肉が損傷して怪我をする可能性を低くすることができます。もちろん、ストレッチをすれば怪我を100%防げる!というわけではありません。種類や方法によっても効果は違ってきますので、丁寧に行なうことが大切です。

これを知った上でストレッチを行うか、知らずに行うかで本人の意識も変わってきますよね。ぜひ伝えて継続的にストレッチを行えるようサポートしていってください。ではここからストレッチを種類別に分けて解説していきます。

【2.動的ストレッチについて】


まず初めに紹介するのは、動的ストレッチです。ダイナミックストレッチという呼ばれ方をしたりもします。皆さんがストレッチと聞いてよくイメージする、ゆっくりとしたストレッチではなく、反動を使ったり大きく身体を動かして行なうストレッチになります。

動的ストレッチは運動前に行うことが多いストレッチの一つです。動的ストレッチの目的は、柔軟性や可動域を上げることの他に身体の体温・代謝を上げること、血液循環をよくしていくことです。運動前にこの状態を作っておくことで、最初の動きからスムーズに動くことができます。

スポーツ競技を行なう方だと、その競技に似た動的ストレッチを行なうことで、より怪我の予防に繋がり、高いパフォーマンスを発揮しやすくなります。先ほども述べたように、動的ストレッチは少し反動をつけながら動きをつけるような形で行います。

ただし、無理な反動を使いすぎないように注意しましょう。足を高く上げればいいというわけではないですし、大きく広がればいいというわけでもありません。一人一人可動域というものは違いますから、自分が無理なくできる反動を行なっていきましょう。

【3.バリスティックストレッチとは】


バリスティックストレッチとは、動的ストレッチの一種です。動的ストレッチの中でもより反動を使ったストレッチになります。このストレッチの役割はダイナミックストレッチ同様、柔軟性や可動域の向上です。反動をつける分瞬間的に可動域が広がります。また、部分的にストレッチをすることでピンポイントでパフォーマンスが上がることも期待できます。

ただ、筋肉を瞬間的に伸ばしすぎることでケガに繋がることもあるので注意が必要です。また、怪我をしている部分のバリスティックストレッチは控えるようにしましょう。怪我の治りを遅くしてしまうだけでなく、別の部位を怪我してしまう恐れがあります。痛くない部位でのみ、このバリスティックストレッチを行ないましょう。

実はバリスティックストレッチの代表的なものとして、ラジオ体操が挙げられます。他にもチューブを使ってストレッチをすることでピンポイントで集中してストレッチを行なえたり、身近な動きや道具でできてしまうストレッチなんです。運動前や運動の合間に行うと皆さんの身体に良い影響を与えてくれます。反対にクールダウンには向かないので控えましょう。

【4.ペアストレッチとは】

次はペアストレッチについてお伝えします。ペアストレッチとは、その名の通り1人ではなくトレーナーやパートナーなどと一緒に2人で行うストレッチのことをいいます。最近流行しているストレッチ専門店で行っているのも、このペアストレッチになります。ペアストレッチの最も大きな役割は、1人では伸ばせない筋肉を伸ばすことができるということです。誰かに伸ばしてもらう、という点が一番大きいメリットかなと思います。

普段ストレッチを行っているから自分は柔らかいと思っていても、ペアストレッチを行うと全然可動域が狭かった、という人もいます。自分の中ではしっかり伸ばしているつもりでも、ついつい、「このくらいでいいかな」と妥協してしまいがちですよね。気づかないところでストレッチの限界を決めているというか、、。

ペアストレッチのもう一つのメリットとして、自分のさじ加減で伸ばすわけではないので、無駄な力が抜けます。1人のストレッチのときに無意識にかけていたブレーキを、さほどかけることなくストレッチを行うことができます。そしてトレーナーとストレッチをすることで、自分の身体を見てもらいアドバイスをもらうことができます。

「ここの筋肉が硬いので、自宅でも意識ストレッチしましょう!」
「ここの筋肉は前回よりも柔らかくなりましたね。可動域が広がっています!」

などと教えてもらうことができるのは、かなり参考になります。自分の身体を自分で知る上でも、他の人の感覚というものは大切なものです。もちろん柔軟性や可動域の向上、筋肉の緊張緩和などの効果も期待できます。姿勢の改善が見られることも、このストレッチの大きなメリットになります。

何よりこのストレッチで重要なのは、ペアの信頼関係になります。この信頼関係がないとストレッチをしてもらう人が無駄に力が入ってしまったり呼吸を止めてしまったりしてストレッチの効果が期待できなくなってしまいます。ストレッチをする人も、反動をつけたり無理に伸ばしすぎたりしないようにしましょう。

(ペアストレッチはトレーナーにとってチャンス)

ペアストレッチは、トレーナーの皆さんにとってお客様の信頼関係を築く最大のチャンスとも言えます。実際に、正しくお客様の身体に触れ、施術を行なうことで信頼関係が上がり、その後のコミュニケーションに繋がったりもします。しかし、お客様にストレッチを行なうには技術がとても大事になってきます。友達に行なうわけではないので、触り方にもより注意が必要です。ストレッチの重要性と共に、禁忌事項や正しい方法を学んで、練習しておきましょう。

トレーニング中のアドバイスや日々のコミュニケーション、身体の特徴を掴んでいるかなどさまざまな観点からきちんとアプローチしていくことも大切です。このストレッチの時間がお客様だけでなく、思っているよりもトレーナーにとって大切な時間になっていきます。

【5.静的ストレッチ
】

最後に静的ストレッチについてお伝えしていきます。静的ストレッチはスタティックストレッチともいいます。一般的なストレッチと言ってもいいでしょう。このストレッチは、運動後のクールダウンや入浴後に行なうのがオススメです。

静的ストレッチの役割としては、活動によって使ったの筋の長さを整える・筋の緊張を和らげるなどの効果が期待できます。30秒ほど筋肉を伸ばした状態でゆっくりストレッチしていきましょう。深呼吸をして身体をリラックスさせてあげてください。

静的ストレッチをする上で注意点があります。このストレッチは運動前にはあまり長く行わないようにしてください。これがやってしまいがちなミスになります。ここまでストレッチの重要性をたくさんお伝えしてきたのにやってはダメとはどういうことだと思った方も多いと思います。静的ストレッチを運動前に行ってしまうと、筋肉が伸ばされすぎてしまうというのが大きな理由です。そうなってしまうと、筋肉の筋力発揮のパフォーマンスが落ちてしまうのです。その名の通り、静的ストレッチ、つまり静かなストレッチなので、これから運動やトレーニングをする前にやりすぎてしまうと、副交感神経が優位になってしまい、次に動くパフォーマンスが低下してしまう恐れがあります。論文によっては静的ストレッチを行った後、筋発揮の数字が回復するまでに2時間かかるというデータが出ていることもあります。このようにストレッチをすることで反対に良くない方向に行ってしまうこともあるのできちんとした知識を手に入れていきましょう!

【最後に】

今回はストレッチについて種類別にお話しさせていただきました。一言でストレッチといっても、さまざまな種類やタイミング・役割があります。競技やトレーニングの種類によって、ストレッチの種類も変えなくてはいけないということですね。

ただ、正直に言うとストレッチってめんどくさいんです。そのめんどくささが原因で、やらないとう人も多いです。たった5分!というキャッチフレーズを見てできるかも、と思いがちですが、実際5分間ストレッチをするって意外とめんどくさいんですよね、、。朝起きてからも忙しいですし、寝る前もついスマホ見るのが優先になってサボッてしまう、そんな声をよく聞きます。

ですが!ぜひやれる時間をつくってほしいです。トレーニングはストレッチの習慣が身についた後でもいいので、まずはストレッチ習慣をつくることから始めていきましょう。正しい知識をインプットして現場でのアウトプットにも活かしていってください。ストレッチを知らないうえでのトレーニング指導はありえません。身体作りに必ず役立つことを約束します。

▼ライター
高月宏和(Hirokazu Takatsuki)
スポーツ系の専門学校を卒業後、J1リーグに所属する静岡の清水エスパルスに入社。一般の方からプロ選手までのトレーニング指導を5年経験したのち、パーソナルトレーナーとして独立。独立から7ヶ月後にパーソナルジム『BodyBrand』を設立。主に一般の方の『美姿勢づくり』『ダイエット』をサポートするパーソナルジムとして定評があり、現在は5名のトレーナーと活動中。

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