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【長く稼げる秘訣】これから求められるパーソナルトレーナーの考え方と指導法

寄稿

2021.11.23

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2020年は新型コロナウイルスの影響で、経済面・生活面・人間関係等で様々な影響が出ました。皆さんも仕事やプライベートで大きく変化したところも多かったと思います。 特に飲食店の影響が大きかったですが、フィットネス業界も厳しくなる部分もありました。正直、トレーニングやエステ・マッサージなどのサービス業は生活の中で無くなっても生きていくことはできます。ですので、生活の中での優先順位はどうしても低くなりやすく、経済面で少し厳しくなったとこも多いでしょう。 しかし2021年11月後半。まだまだコロナ禍で気をつけなくてはならないですが、少しずつ外出自粛の規制が緩和されつつあります。運動不足や自粛疲れから、身体を動かす習慣を取り戻したいという人も増えてくるでしょう。今回は、今までとこれからのフィットネス業界の変化や、これから目指すべきパーソナルトレーナーについてお話していきたいと思います。

【パーソナルトレーニングの変化】

新型コロナが流行る前のフィットネス業界を少し振り返ってみましょう。

24時間のフィットネスクラブが次々と立ち上がり、パーソナルジムもかなり多くなりました。パーソナルジムは個人のところもグッと増えましたよね。いわゆる筋トレブームが巻き起こり、ボディコンテストに出場する人たちでジムが賑わうようになりました。スタジオでのレッスンでも、通常のエアロビクスだけでなく、ヨガやピラティス、世界の様々な動きのあるレッスンも導入されてきてましたね。

パーソナルトレーニングは一対一ですが、フィットネスクラブはある意味コミュニティ作りの場として多くの利用者に愛されています。僕もアルバイト時代からフィットネスクラブに勤めていた経験があるので、スタジオ利用者やトレーニング仲間などでコミュニティがあり、お客様同士で食事会なども定期的に開催されていたのを覚えています。

これらは全て対面で行なわれていたことです。こういった言い方の表現は、2年前にはなかなか使われなかったことですね。今では『オンライン・オフライン』『オンライン・対面』という言葉が当たり前のように使われています。

新型コロナの影響で、フィットネス業界はどのように変化したのでしょう。

【スタジオレッスン】
1.レッスンの中止
2.レッスン数の減少
3.人数の制限
4.オンライン化

1、レッスンの中止

当初コロナが流行り始めたころに行なわれた処置として、スタジオレッスンは全て中止されました。スタジオレッスンというと、どうしても複数人で行なわれるものですし、「一番感染しやすい場所」として恐れられていたのを覚えています。身体を動かしますから、呼吸も多くなりますよね。そういった理由から、ほぼ全てのスタジオでレッスンの中止。そしてスタジオレッスンを担当するインストラクターは収入源が激減してしまいました。緊急事態宣言が解除されるまでという厳しい期間中止になり、さらに緊急事態宣言が延長され、中止期間が増えましたね。

2、レッスン数の減少

スタジオによってはレッスンを開催させていたところもあったみたいです。小規模のフィットネスクラブか、地方のフィットネスクラブです。通常、午前10時からレッスンがあるとすれば、約45分〜60分ほどレッスンがあります。そのあと15分〜30分ほどの間隔をおいて次のレッスンがある。という感じです。

ですがこの間隔が大きく広がりました。最低でも30分、60分ほど間隔をあけてレッスンを開催していたとクラブもあります。スタジオレッスンというと、人気度やスタジオの広さにもよりますが、およそ30名〜40名ほど同時に動くクラスもあります。となると、お客様の中で早めに来てストレッチをしている方や、スタジオのチケットを早めにもらって待っている方など、時間ちょうどに来る方の方が少ないです。そうなれば、レッスンが終わって出てくる人と、これからレッスンの人でクラブ内が混雑しますよね。あっという間に密になってしまいます。なので、レッスン数を減らして調整したりする試みもありました。

3、人数の制限

これは一番シンプルな対策だと思います。スタジオ内での密を防ぐために、単純に人数を制限します。人と人の間にかなり空間をあけてレッスンを行なうので、必然的に人数は少なくなります。

この中でのみ身体を動かしましょう!というテープをスタジオ内の床に作っていたクラブもありました。仕方がありませんが、せっかく身体を動かしに来たのに制限されるのは辛いですよね。

4、オンライン化

実際にフィットネスクラブに来てレッスンができないので、オンラインでエアロビクスやズンバをやるインストラクターもいました。LINEやインスタグラム、zoomなどのツールを使って、お客様は自宅、インストラクターはスタジオというかたちで、オンラインでみんなでレッスンをする取り組みです。

インストラクター同士が代わりがわりでオンラインレッスンをするイベント的な取り組みもありました。それはそれで、利用者が楽しく身体を動かせたと思います。

【パーソナルトレーニング)
1. ジム休業
2. 1日の利用者数減少
3. オンライン化

1、ジム休業

パーソナルジムも休業対象になりました。やはり個室+対面という点では、感染のリスクが高いのではないかと判断されますよね。トレーナーとお客様の距離が近いだけでなく、一対一の空間で感染のリスクも高い状態が数人続きますし、マシン等で身体が触れる箇所での感染も気になります。

2、1日の利用者数減少

スタジオレッスンと同じように、1日のパーソナルセッション数を減らして対策がとられました。お客様同士の間隔をあけるので、必然的に1日のセッション数は減りますよね。中には午前中だけ・午後だけでセッションを行なうところもあれば、朝と夜のみなど時間帯を限定して営業するところもあったみたいです。

3、オンライン化

すでに聞いたことがある方がほとんどだと思いますが、オンラインパーソナルトレーニングが流行りましたよね。自宅とジムをオンラインで繋いで、パーソナルトレーニングを行なうというものです。トレーナーはジムか自宅でトレーニング指導、お客様は主に自宅で指導を受けるという仕組みです。

メリットしては、
・移動時間がない
・料金が安い
・時短

こういったことが特徴です。それぞれ都合のよい場所できますし、マシンもほぼ必要ありません。自体重やその場にあるチューブやバランスボール等を使用して行ないます。安価というのはトレーナーにとってはメリットかどうかわかりませんが、時間を短縮して行なう場合がほとんどですので、時間単価でいうとメリットと言えるでしょう。お客様にとっても時短で集中してトレーニングすることができます。

デメリットとしては、
・コミュニケーションが取りづらい
・身体の評価ができない

この2つが大きいと思います。

オンラインということもあり、ネット環境が命と言えるでしょう。どんなに回線がいいとしても、やはり多少のタイムラグはあります。ジムや自宅でのネット接続があまりよくないと、遅れた会話になってしまいます。これが地味にストレスなんですよね。対面だと、トレーニングや身体のこと以外で雑談をすることもあります。このなんて事のない会話が、実は大切だったりしますから、オンラインだとそれがしずらいのがデメリットです。

そして、個人的にこれが一番難しいなと感じるのが身体の評価です。当たり前ですが、オンラインパーソナルだとお客様の身体に触れることはできません。

パーソナルトレーニングにおいて最も重要なのでが身体の評価なのですが、それができないとなると、果たして本当にそのお客様にとってベストなトレーニングができているのか疑問です。なので、画面越しにお客様に動いてもらったり、お客様が感じる身体の動きを理解してメニューを組み立てていきます。ですが、やはり触れたときの筋肉の動かし方であったり、見る角度によって身体のヒントになるので、触れられないというのが一番のデメリットであると言えます。

【長くリピートされるトレーナーの特徴】

パーソナルトレーニングジムのホームページで、料金表の欄を見てみてください。

〇〇コースで〇〇円、〇〇回で〇〇円などと、回数と料金が書いてあると思います。ジムにもよりますが、10回、12回、15回、20回、24回、このあたりが多く感じます。

ではこの回数が終わったあと、お客様はそのジムをやめるのでしょうか。頻度にもよりますが、週に1、2回通うとすると数ヶ月でお客様は来なくなってしまいますよね。そうするとまた新規顧客をつかまえて、、というかたちになります。これはうまい経営とはいえませんし、何より大変ではないでしょうか。常に新規顧客を開拓しなくてはいけませんし、仕事をするうえで一番悩ましい『集客』という問題から永遠に頭を抱えなくてはいけません。パーソナルトレーナーという一対一でサービスを行なう者にとって、コースが終われば去られるようでは、魅力的なトレーナーであるとも言えません。

一番良いのが、コースが終わればまた新しくコースを購入してくれることです。例えば24回のコースが終われば、また24回お願いします!ということです。同じ回数のコースじゃなくてもいいんです。とにかくそのお客様を自分のトレーニング指導から離さない、これが大切なんです。そうすれば、常に新規顧客の獲得に悩む必要はありません。このトレーナーの指導をずっと受けていたい、継続して身体を変えていきたい、こう思ってもらうためにはどうすればいいのでしょう。

・コミュニケーションでサービスする
・結果を出す

この2つが大きなポイントになると思っています。

コミュニケーションでサービスする

パーソナルトレーナーは身体を指導する仕事ですが、その前に言葉で仕事をするものだと考えています。

どんなに高い指導スキルを持っていても、お客様が楽しく、そして続けられる指導でなくては意味がありません。ただ元気よく挨拶をするだけでは誰でもできますし、当たり前です。大切なのは、お客様と合わせたトークができるかどうかです。

パーソナルトレーニングには本当に様々なお客様が来ます。年齢、性別、金銭面、生活環境、本当に皆さんそれぞれです。話し方や話すトーン、テンションも違います。そんな中で、トレーナー自身が自分の性格のままの話し方やテンションのままでいると、自分よがりな接し方になってしまいます。自分らしさを無くせ!というわけではなく、それぞれのお客様の特徴をみて指導を行ないましょう。テンションやトーンを合わせて接してみてください。

物静かなお客様には少し声やテンションを落とし気味に、比較的元気のいいお客様には同じようなテンションで。指導スキルよりも、その空間の居心地の良さをつくりましょう。

結果を出す

これは当たり前ですが、トレーニングに来るお客様は身体を変えたくて来ます。それはダイエットか姿勢改善か、筋力アップなのか目的は様々なですが、今よりも良い身体になりたくてトレーニングに来ますよね。その目的をしっかりと達成に導きましょう。

どんなに面白い会話ができて、盛り上げることができても、やはり結果が出ないところにはお金を払おうと思いません。しっかりとお客様の身体を評価して、どうすれば結果を出すことができるか、どうすれば継続してトレーニングしてもらえるかのアプローチも忘れないようにしましょう。

【これから予想されるフィットネス業界の変化】

オンラインでも指導ができる世の中になりましたね。正直、ずっと対面でやり続ける必要がないのでは、と思っている方は多いと思いますし、それは同じ思いです。

ただ、対面でのサービスは無くなることはないと思っています。オンラインで便利になった面は本当に多いですし、経済的にもよくなった部分もたくさんあるでしょう。ですが、パーソナルトレーニングという仕事においては、やはり対面で指導をしてこそのサービスだと思っています。

もしフィットネスの仕事をオンラインでも取り入れるのであれば、指導ではなく、健康相談・ダイエット相談など、トーク式のサービスを中心に取り入れるのが良いかなと思います。完全にオンラインにシフトせずに、実際に会うサービスの重要性を忘れないでおきましょう。

▼ライター
高月宏和(Hirokazu Takatsuki)
スポーツ系の専門学校を卒業後、J1リーグに所属する静岡の清水エスパルスに入社。一般の方からプロ選手までのトレーニング指導を5年経験したのち、パーソナルトレーナーとして独立。独立から7ヶ月後にパーソナルジム『BodyBrand』を設立。主に一般の方の『美姿勢づくり』『ダイエット』をサポートするパーソナルジムとして定評があり、現在は5名のトレーナーと活動中。