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【パーソナルトレーナーも知っておこう!】栄養不足による症状と対策

寄稿

2021.12.14

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パーソナルトレーナーはトレーニングを指導するのが仕事ではありません。ダイエットや筋力アップなど身体を変えていくためには、トレーニングだけでなく食事を含めた栄養も大切です。それを指導するのも、トレーナーにとって重要な役割となっています。 しかし、現代では身体に良い食べ物やサプリメントが溢れていますよね。健康やダイエット、筋力アップのために『身体に良い』と言われているものを摂取することも大切ですが、もしそれらが不足してしまったら、、という逆のことも考えなくてはいけません。 「栄養に関しては管理栄養士さんに任せておけばいいんじゃない?」 「身体に良いものは知っている大丈夫!」 このように考えている方が要注意です。 栄養素が不足すると何が起きるのか、何が原因なのかを把握することで、より幅広い指導とお客様からの信頼を得ることができます。ですので今回は、栄養が不足したときの症状とそれに対してどのように対策していくかのかをお話をしていきます。トレーニングを指導していく上で、栄養は切り離せない分野になるので知識を深めていってもらえればと思います。

【1.エネルギー不足
について】

まずはエネルギー不足について話していきます。エネルギー摂取不足が起こりやすいのは、運動量が増加しているときになります。日々の活動量に伴って増える消費エネルギー量に対して、摂取エネルギーが足りないときに起こってしまいます。

つまり、動いて消費するカロリーの方が、食べることで摂取するエネルギーよりも多いということです。また、慢性的にエネルギーが足りないときと、急性的にエネルギーが足りなくなってしまったときの症状は違ってきます。急性的なエネルギー不足のときにみられる症状は一過性のものになります。運動中や運動後にエネルギー補給をすることで症状は軽くなったり、無くなったりするのでそのタイミングでエネルギー補給を促してあげてください。

一方、慢性的なエネルギー不足は、減量が必要なアスリートやダイエット中の女性など体を細くしたい人に起こりやすいです。これは成長や健康被害になる可能性があるので注意が必要です。運動で消費するカロリーが高いと、そこからオーバートレーニングという症状に繋がる可能性もあります。運動だけでなく、正しく食べることができているかもチェックするべきですね。

特に女性の場合は、ホルモンバランスが崩れ生殖機能(月経)にも影響してきてしまいます。他にも疲労感やうつ傾向、摂食障害などを起こす可能性もあります。これらのことから体重や、体組成と糖質・脂質・タンパク質などのエネルギーを摂取するバランスの見直しをすることがとても重要になります。

特に皆さんがやりがちなのが糖質不足です。体重を減らそうとする過程で炭水化物をカットしてしまい、体内の糖質が足りなくなって運動をするときにエネルギーが足りず、本来したい動きができなかったり、血糖値や集中力の低下が起こります。糖質制限ダイエットを経験したことがある方ならなんとなくわかると思いますが、力が出なかったり、集中力が持たないということはありませんでしたか?眠くないのに頭がぼーっとしたりするのも、このダイエット中の糖質制限が原因である可能性が高いです。

糖質は悪者扱いされがちですが、とても大切な必須栄養素です。むやみにカットするのではなく、1日の食事のバランスを見ながら必要分はしっかり摂取していきましょう!

【2.たんぱく質不足
について】

続いてたんぱく質不足についてお話していきます。たんぱく質も必須栄養素の一つで、筋肉や臓器などを構成する成分です。他にも酵素やペプチドホルモン、神経伝達物質などの材料となっています。

その構造は20種類のアミノ酸から成り立っていて、それらの種類や数、結合の仕方によって働き方が変わってきます。食品に含まれているたんぱく質は摂取された後に消化されてアミノ酸になって体に吸収されます。そこから体に必要なたんぱく質に再合成されていきます。

このようにたんぱく質は体を構成していく上でとても重要な役割をしています。なのでタンパク質が不足してしまうと、さまざまな疾病や障害を引き起こす原因になってしまいます。具体的なものとしては貧血や筋の損傷、骨折などがあります。分かりやすい症状としては低体温や食欲不振が現れてきます。

たんぱく質を食事で摂取するのが難しい方は、プロテインで摂取するのが良いでしょう。プロテインというと、かなりハードに筋力トレーニングしている方やボディビルダーが筋肉を増やすために飲むもの、またはアスリートなど特殊な人たちが飲むというイメージを持っている方も多いと思います。これは大きな誤解なんです。確かに筋肉を大きくしていくためには、プロテインを飲むことは必要なことです。ただ、プロテインは筋肉増強剤などではありません。プロテインを日本語訳するとたんぱく質になりますよね。なのでアスリートやボディビルダーだけでなく、一般の方にも必ず摂取するべき栄養素なんです。

「プロテインは飲むべきですか?」という質問をよく聞きますが、結論どちらでもいいです。上記で述べていることと違うのでは?と思うかもしれませんが、プロテイン=たんぱく質であり、あくまで栄養補助の役割です。ですので、普段の食事から肉や魚など、しっかりたんぱく質が取れているのであれば、無理に粉末のプロテインを飲む必要はありません。一度、自分の食生活を見直してみると良いかもしれませんね。

【3.月経障害
について】

次は月経障害についてやっていきましょう。月経障害には初経の異常、続発性無月経や頻発・稀発月経などの月経周期異常、また出血量の異常や機能性子宮出血などさまざまな異常があります。これに関連する障害として月経困難症や月経前症候群などが挙げられます。これらの障害は月経時や月経前の随伴症状が特に強く、日常生活に支障をきたしてしまいます。月経障害はそれ自体の体の不調だけではなく、骨密度の低下や摂食障害を併発してしまう可能性があるのです。無月経・骨粗鬆症・摂食障害は互いに関連していて起こりやすくなっています。1つの障害が現れた場合、他のものにも注意しながら改善を目指していきましょう。

対策としては毎日の基礎体温を測定してモニタリングするのは大切です。体温のほかに月経日や出血の際には印をつけておくようにしましょう。また、月経周期に伴う体調不良なども合わせて記録しておいてください。記録していく中で不調をきたした場合、個人で判断するのは危険です。きちんと婦人科を受診してください。その際に記録したものを持っていくと良いでしょう。

食事面では一般の人が生理的に必要な炭水化物量は150g/日程度とされています。ご飯に換算すればお茶碗3杯程度です。日常の食事でこれを下回らないように食習慣を気をつけてください。ほかにも健康に良さそうというイメージだけで食品を選んだり、マスコミ情報に左右されたりせず、食生活全体を見直していきましょう。

【4.摂食障害
について】

先ほどから出ている摂食障害について話していきます。摂食障害の分類は、神経性食欲不振症(拒食症)・神経性過食症(過食症)・その他の摂食障害に分けられます。摂食障害はストレスを適切に処理する能力が足りないときに起こる心身症の一つと考えられています。

これの通り精神的な影響が原因となって摂食障害を起こしています。気をつけなければならないのは摂食障害やその疑いがあると、食事量が少なくなり栄養素の不足・慢性疲労・免疫力の低下・怪我や病気のリスクが大きくなるんですね。特に多い症状が低体重・安静時の徐脈・低血圧・無月経・貧血などです。このように多くの症状につながっていくので早めの対策がとてと大切になっくるので皆さん覚えておいてほしいです。

対策としては、摂食障害が疑われる場合はまず医療機関を受診してください。できる限り早い段階で発見して対応するのが望ましいです。早期発見するにはEAT-26というチェックリストで項目をチェックしてそれが頻繁にみられるかどうかが参考になります。先ほどお伝えした体重などの体組成を日々確認するのも大切です。必要に応じては心理の専門家のサポートや管理栄養士に依頼することも考えましょう。

【5.鉄欠乏貧血
について】

運動をしている人に多い鉄欠乏背貧血についてもここで話していきます。貧血は血液中のヘモグロビンの量が少なくなった状態のことをいいます。鉄分の需要と供給のバランスが乱れたときに起こります。

一般的な貧血の症状としては、頭痛・めまい・耳鳴り・失神・疲労感・倦怠感・食欲不振・便秘・下痢・無月経・狭心症など非常に多いです。また、それらの影響で皮膚・粘膜蒼白、顔色不良、息切れ、呼吸困難、動悸などが起こってきます。

対策としては、個々の身体の状態に合わせて対応していくことが何より必要です。特に女性は月経による喪失分が加わるので、男性よりも鉄の排出量が多くなります。食品中に含まれる鉄分やたんぱく質によって貧血予防、貧血改善が期待できるのは軽度な場合のときです。重度の場合や身体に症状が出てきている場合は、医療機関の受診をすすめてください。

一方、注意点としては不足していない人が鉄分を過剰に摂取すると健康障害や発がんの危険性が増すので注意が必要です。顔色や身体の様子、貧血による症状の度合いを、カウンセリングで聞くようにしておきましょう。

【6.栄養素の過剰摂取
】

これまで栄養不足による症状や対策を話してきましたが、最後に栄養素の過剰摂取による症状について話していきます。どの栄養素もたくさん取ればいいというわけではなく、取りすぎると反対に健康を損ねてしまう可能性があります。栄養素別にどのようなことが起きるのかまとめました。

まずはたんぱく質です。
たんぱく質はたくさん取りすぎての健康への影響は少ないです。ただ、尿中カルシウム排泄量の増加、肝臓のミトコンドリアの組織的な変化などが起こる場合があります。基本的にたんぱく質は影響が出ることは少ないので、1日の摂取量を目安にしながらしっかりと摂取していきましょう。

次にビタミンの過剰摂取です。
ビタミンをたくさん取りすぎると様々な障害が出る可能性があります。肝臓障害や高カルシウム血症、消化不良、下痢、便秘などさまざまな症状が出てしまいます。

そして脂肪とコレステロールです。
食事量が多いと中性脂肪やコレステロールの値が高くなる場合があります。これらの摂取量はエネルギーの中で多くても35%以下になるように日々気をつけてくださいね。

対策としては、栄養素を見ながらしっかりとバランスと量を管理していく必要があります。繰り返しになりますが、栄養素は多く取ればより効果が大きいというものではないということです。過剰摂取による障害や他の栄養素とのバランスを崩して相対的な不足を引き起こします。結果的に健康を害する確率が大きくなるので皆さんも気をつけながら選んでいってください。

【最後に】

栄養素の大切さと共に、不足した場合の身体の症状、過剰摂取した場合の身体の症状をみていきました。栄養素の種類などは聞いたことがあるかもしれませんし、なぜ必要なのかも知っていることもあったかもしれませんね。ただ身体に良いと言われているものを闇雲に取り入れるだけでなく、今そのお客様には何が必要で何が必要ないのかを見極めることを意識しましょう。

そのためには、お客様の日常で何を食べているのか、時間帯や量などをある程度把握しておく必要があります。尋問になってはいけませんが、身体を変える指導をするためには必要になってきます。食事は毎日摂取しますし、日々の食事が皆さんの身体を作っています。とても大事な要素になってきますので一つひとつ理解することがとても重要です。何よりも、食べる楽しみを忘れてはいけません。時には甘い物も、ジャンクフードも食べたいですよね。その食べたい!という気持ちも、実は大切だったりもします。

栄養に関する理解も深めつつ、食べたい物を何も気にせず食べられる身体になるために運動も栄養補給も頑張っていきましょう!

▼ライター
高月宏和(Hirokazu Takatsuki)
スポーツ系の専門学校を卒業後、J1リーグに所属する静岡の清水エスパルスに入社。一般の方からプロ選手までのトレーニング指導を5年経験したのち、パーソナルトレーナーとして独立。独立から7ヶ月後にパーソナルジム『BodyBrand』を設立。主に一般の方の『美姿勢づくり』『ダイエット』をサポートするパーソナルジムとして定評があり、現在は5名のトレーナーと活動中。

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